「……っとさぁ、なんなのアンタら?せっかく別れさせようとしてあげたのにぃ。」
電柱の陰から、綾月ちゃんが出てきた。
「ねぇ?恋華ちゃん。真島さんと別れなかったんだね?また、危険な目に遭うかも知れないのに。」
「…それ、脅迫してるの?」
遊李さんに、背中から降ろしてもらいながら私はそう言った。
「やだなぁ~~っ、脅迫な訳ないじゃ~ん!!強いて言えばぁ、忠告、かな?」
「…忠告?」
「そ。忠告♪」
「アンタはさぁ~、昔っからムカつくんだよねー。
なんつーの?その『私は天然で、可愛くてとても良い子です』って、面。
ウザいんだよねー。」
私はずっと不思議に思ってた。
今まで綾月ちゃんを、ずっと親友だと思ってた。
でも、そんなことを考えていたのは私だけだった。
綾月ちゃんは、私のことをそんな風に見てなかった。
むしろ、嫌っていた。
綾月ちゃんの言葉を聞いて、私は酷く混乱した。


