ハナミズキ




あの人は、絶対に死なせちゃいけない。




綾月ちゃんにだけは、殺させない……。









「…………さよなら、私の大事な“初めて”をくれた人…」




遊李さん…



どうか、あなただけは幸せになって下さい。



不幸になるのは私だけでいい。





私は、最期まで絶対に遊李さんを忘れないから。







それだけでもう、幸せだから。




















私は、机の上に手紙を残し、病院を後にした。