ハナミズキ







「……じゃあ、どうすれば良かったの…?私がいれば、遊李さんが危ない目に遭う…そうならないためには、こう…するしか…

…………ぅ…ック…ヒック…」












本当は、別れたくなかった。

死んでも別れたくなかった。






…だけど…こうすることでしか私はあの人を守れなかった。







私はまだ、成人してないただの子供。


そんな私に出来ることなんて、たかが知れてる。





…それでも、私は遊李さんに恩返しがしたかった。



初めて出会ったあの日…初対面の人の相談なんて、そうそう聞けないものである。


だけど、遊李さんは…聞いてくれた。






もしかしたら、あの時から惹かれていたのかも知れない。