ハナミズキ




「……そんなん…あんまりにも理不尽ちゃうか!?」


「どこがですか?

“嫌いになったから別れる”

これほど筋の通った別れ方、ないと思いますけど。」



私は、冷たく言い放つ。


早く、遊李さんにも私のことを嫌いになって欲しいから。




「……もうええわ。お前には失望したで、恋華!!

勝手にしろ!」



とうとう言うことがなくなった遊李さんは、その一言を最後に病室から出て行った。


―バタンッ!!