ハナミズキ




私は期待と不安を抱えながら、パクッと一口食べてみた。



「どうや?美味いか?」



「………はい!すっごく美味しいです!」


「そーかそーか!美味いか!…なんやろな、この感じ…自分の飯「美味しい」って言ってもらうん久しぶりやから…なんか泣けるわ」



遊李さんはそう言って、笑っていた顔を急に変え、うつむきながら涙を覆い隠すように片手を目に当てていた。