ハナミズキ




「おい、お前…もしかして恋華か?」



「え?」



声をかけられ振り返ると、そこにいたのは同い年ぐらいの背の高い男の子だった。



誰?



「俺だよ、俺!忘れちまったか?」



「えっと…」



覚えているはずがない。



私は記憶喪失なんだから。