ハナミズキ




「………………」



話しかけても返事もしてくれない氷野くん。



…そんなに私が嫌いならなんでキスしたの?



そして私はこう思った。






―氷野くんは今の私が好きなんじゃなくて、前の私…つまり、記憶を失う前の私のことが好きだったんじゃないかって





姿形は同じだし、それなら筋が通る。





あれ?もしかして私、氷野くんに身代わりにされたってこと?