わたしの魔法使い

お昼……

ご飯…

私、自慢じゃないけど料理できない!

でも、颯太さんを置いてコンビニに行けないし…

どうしよう??



こういう時ね、ちゃんと料理を習っておけばよかったって思う。

料理ができる女性って、ポイント高いでしょ?

冷蔵庫の中にあるものでさっと作って、「はい。どうぞ」って。

だけどね~

私、料理ができないんだよ…悲しいくらいダメ。

あー!本当にどうしよう?



恥ずかしいけど、正直に言うしかないよね…

「作れません」って。

でも、ちょっとプライドが邪魔してる。





「朱里さんってやっぱり百面相だね」

「――?はい?」

「何考えてるかはわからない。だけど、今の朱里さん、あれこれ考えてます!って顔してるよ」

「キーッ!!」



く…悔しい…

また「百面相」って言われた。

正直になるか、ごまかすか、真剣に悩んでるのに。


「キーッ!って!!すごーい!可愛い」

なんて颯太さんははしゃいでる。

それがまた可愛くて、私はやっぱりドキドキしてしまう。