はっ、恥ずかしいっ!

こんな時にお腹が鳴るなんて!

恥ずかしすぎる~。


いくら何でもこのタイミングで鳴る?

あー!穴があったら入りたい…


たった一晩食べなかっただけじゃん!


それなのに!


自分のお腹が恨めしい!


そりゃ、しっかりご飯を食べないとダメなタイプだよ。

何があってもご飯だけは抜いたことがないし、抜いちゃうと力が入らないし。

それに、お腹がすけばお腹が鳴ることぐらいわかる!

あー!!カツ丼なんて考えなきゃよかった!!





「ふふ…」




恥ずかしくて俯く私に、優しい笑い声が向けられる。

「ご飯。食べてないんですか?」

恥ずかしくて顔が火照る。

きっと赤い顔してる。


「…食べられるわけ……ないじゃないですか!」

キッと顔を上げると、そこにはさっきとは違う、優しい目が待っていた。

その目が余計に恥ずかしい…

茶色く澄んだ目が私を見つめる。

優しく、包み込むように…