○○彼氏。【完】


しばしの沈黙。


と、不意に叶汰が口を開いた。


「ぁ・・・・・で、・・・・・ぃ?」


少し小さい声で言ったから、何を言ったのかあたしは聞き取れず、


「ん?」


と聞き返した。


「えと、その・・・・・・〜〜〜っ、手、繋いでも・・・・・・いい?////」


遠慮がちに聞いてくる叶汰に本日二回目の胸キュン。


顔は赤いから見せたくないのか、あたしと反対方向の斜め下を見ながら少し手を差し出してきた。


その手をあたしが握ると、手からでも叶汰が緊張したのがわかった。