「おーい、もう始まるから席つけ〜」 まだちらほらと席を立っておしゃべりしていた生徒に向かって柿ぴーが言った。 「んじゃ、頑張って!!」 何を、と思ったが聞く前に優南は自分の席に戻っていった。 本条叶汰、かぁ。 チラッと彼方に視線をむけると、眼鏡をかけ、授業が始まるのを待っているようだった。 あれ、視力悪かったんだ。 そんなことを今さら気付くあたしは相当叶汰のことなんて眼中になかったんだなと思った。 こんなんで付き合っていけるのだろうか・・・・・・。