指先を叶汰の方に向け、顔はこちらに向けたまま聞き返してきた。 「そう。あの本条。そして他人を指差しするんじゃありません」 冷静にそう返事すると優南は、 「ま、まさかOKしたの?」 と、向けていた指先を下ろしながら言った。 「うん、した」 そう答えたあたしをまた信じられないという表情で見てきた。