○○彼氏。【完】


そう言うあたしに、


「あんたじゃない、拓真です♪」


と、耳元で囁いた。


「ギャ────!!!!な、なにすんのよ変態!!!!」


するとガッチリ回していた腕をサッと離した。


すぐさまあたしは奈緒の後ろに隠れ、拓真を睨んだ。


「あの〜、お二人はどんな関係で・・・・・・?」


と、奈緒が興味津々に尋ねてきた。


「どんな関係もなにも、ただの顔見知りよ。深い関係でもない」


「えー、冷たいなぁ。校舎裏であんなことした仲じゃないですか」

「え!?どんなこと!?」


さらに興味を示した奈緒はズイッと体を拓真に近づけた。


その時、


「おい」


そんな声が聞こえたかと思うと奈緒は後ろに引っ張られた。


「何してんだよ」


「龍一!!」