「えー?だって気持ちよさそうに寝てたし」 「でも、あたしのせいで授業に・・・・・」 「いいよ。どうせ授業に出ても俺睡魔には勝てないから」 「・・・・・それもそうかもしれない」 納得したように言うと、翔は、ね?と言った。 そのまま立ち上がるとあたしの手を引っ張り、 「帰ろう」 と微笑んだ。 「クリスマスも、こんなふうにのんびり過ごせるといいねー」 あたしのほうを振り返りながらにこやかに笑う彼は、あたしのたった一人の脱力彼氏。 ─脱力彼氏。完─