「・・・・・無自覚」 小さく呟いたあたしに、ん?と翔は聞き返すも、あたしは、なんでもない、と答えた。 ────そして、お昼休み。 「はー。やっぱ屋上寒いね」 手をこすり合わせながら翔が言った。 お弁当はいつも、屋上で二人で食べている。 「うん。だってもうすぐ12月だし」 「だよねー。クリスマスか」 ズッ、と鼻をすすって翔が独り言のように呟いた。 「プレゼント何欲しい?」