「〜っ!!!!」 少し頬を赤らめて言う秋斗に、あたしは悶え死ぬ寸前。 両手で顔を隠して叫びそうになるのをこらえていたとき、 「あのな、」 と秋斗が口を開いた。 「俺は、雨に濡れるのが嫌いだ」 「・・・・・うん?」 何を言いたいのかさっぱりわからないあたしが聞き返すと、 「だから、濡れるの嫌いなのにわざわざなんとも思ってない人に傘貸して帰るほど、お人好しじゃないってことなんだが」