○○彼氏。【完】


「ちょっと、ちょっとだけでいいからさぁ。僕に付き合ってよ」


耳元で、はぁはぁ、と男の息遣いが聞こえる。


気持ち悪い・・・・・!!


助けて!!


そう思っても、口は塞がれてて声が出ない。


抵抗しようにも恐怖で足が震えて、力が入らない。


何よりも最悪なことに、あたしの帰り道は人通りが少ない。


だからこの状況を見ている人もいない。


なす術もないままズルズルと引きずられ、暗い道に連れていかれる。