○○彼氏。【完】


ゆっくり口に出すと、再び思い出すあの光景。


今度はいろいろ言いたくなるのを我慢して、ぐっとこらえた。


「同僚だよ。ほんとに。嘘じゃない」


「じゃあ、なんで昨日の夜一緒に歩いてたの?」


「そ、れは・・・・・」


困ったように言う颯輝にあたしのブレーキは外れ、どんどんと質問攻めにする。


「同僚だったらあんなにぴったりくっついて歩くの?それとも浮気?言えないようなことしてたからそうやって困ってるの?」


「いや、ちが、」


「違わないじゃん!!今日も、なんで平気であたしとの待ち合わせ場所に一緒に来るの!?あたしどんな気持ちだったかわかる!?」


「・・・・・ごめん」