○○彼氏。【完】


頭ではそんなことを考えていても、どうすることも出来なかった。


「もーいい!!あの女の人と付き合えバカ!!」


走り出したあたしを追うわけでもなく颯輝はただ呆然としていた。



家に着き、何も言わずに部屋に駆け込むあたしに、叶汰にぃが心配そうに声をかけた。


しかし、それに答えることもなくあたしはベットに突っ伏して泣いた。


あんなこと言うつもりはなかったのに。


ちゃんと颯輝の話を聞かなきゃいけなかったのに。


そんな後悔の念ばかりがあたしの心に渦巻いた。