「・・・・・んで」
「なに、聞こえな・・・・・」
「なんで女の人乗せてるの!!」
突然涙を流しながら腕を振り払うあたしに颯輝は相当驚いたようで。
「え、だからこの辺に、」
「でも一緒にいたの、今日だけじゃないでしょ。あたし知ってんだから!!」
泣き喚くあたしにどうしたらいいのかわからず、颯輝はただただ困ったように眉間に皺を寄せるだけだった。
「夜、二人でぴったりくっついて歩いちゃってさ!!こんな子供なあたしよりお似合いじゃん!!」
颯輝にちゃんと話をするために会ってるのに。
こんなあたしが一方的に喚いてもどうにもなんないじゃん。

