長いロングの髪の毛を緩く巻き、スーツに身を包んだ"大人の女性"。
酔っているのか、フラフラした足取りをしつつもぴったりと颯輝に寄り添って笑っていた。
まるで恋人同士のように寄り添って。
───誰?なんでそんなに颯輝にくっついて歩いてるの?
颯輝の隣はあたしのはずなのに。
ぐるぐるぐるぐる、黒い感情があたしの中から溢れでる。
もしかしたらあの人は颯輝の浮気相手かもしれない。
いや、むしろあの人が本当の彼女で、あたしは暇潰しの道具だったのかも。
颯輝はずっと前を向いたままだから、後ろ姿を眺めてるあたしからはどんな表情をしているのかわからない。
あたしは二人の姿が見えなくなるまで、その場に凍りついたように立っていた。

