「ぅッ・・・・・ふっ・・・ど、どうし・・・・ッ」 「え、ちょ」 いきなり泣き出すあたしに慌てるその人は、何事かとジロジロ見てくる人たちの目から逃れるようにあたしの腕を引っ張り人目のないとこまで連れてきた。 「はい、落ち着いて状況話してごらん?」 そう問いかける彼にあたしは寝坊して試験に間に合いそうにないことを伝えた。 「あぁ、それなら俺が送ってやるよ。おいで」 あたしの手を引いて駅近くの駐車場までくると、一台の車にあたしを乗せた。