『じゃあ今日の放課後、学校まで迎えに行くから』


そういって電話を切った彼は、あたし、本条莉奈(ホンジョウリナ)の彼氏、寺本颯輝(テラモトサツキ)、社会人。


高1のあたしより4つ年上の彼氏。


颯輝との出会いは去年の入試試験の日。


その日寝坊したあたしは急いで駅まで向かっていた。


しかし試験会場まで行く電車はもうすでに出ていて、次に来るときは30分後。


それに乗ったら遅刻確定だった。


お父さんは単身赴任、お母さんは単身赴任のお父さんが心配だと言ってついて行ってる。


兄は高校一年。


車を持ってる人が誰もいないから試験会場まで連れて行ける人がいない。