「で?負けたの?」


いつもよりひどい傷を負っている優希に、呆れたように聞くと、


「勝つに決まってんだろ」


と、なんとも自信満々で返された。


まぁ、優希が負けたことなんて聞いたことないけど。


優希はこの高校で一番強い、いわゆるトップってやつだ。


それに比べてあたしは、すべてにおいて平凡。


成績、容姿。


どれかが飛び抜けていいってわけじゃない。