○○彼氏。【完】


すると、彼女と入れ違いで一人の女の子が入ってきた。


その子は呆然とする叶汰に、


「別に、気にしなくてもいいと思うよ。あんたのその性格がいいっていう人もいるかもしれないし。少なくともあたしはあの子が好きになった先輩を彼氏にするよりあんたのが幸せにしてくれそうって思ってる」


そう言ってその子は教室から出ていった。


───・・・・
──・・・・


「あたし、そんなこと言ったの!?」


話を聞き終えたあたしは顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった。


「うん。それからずっと気になって、告白したんだ。フラれたすぐあとなのに、軽い男って思うかもしれないけど」