そのきっかけは高1の一学期。 叶汰は空き教室で中学から付き合ってた彼女に別れを告げられてた。 ───・・・・ ──・・・・ 「ごめん。あたし、好きな人できた」 「え・・・・・・。誰、それ」 「一個上の先輩。優しくてかっこいいの」 その言葉に叶汰は驚きとショックを隠せなかった。 「それに、叶汰何もしてくれないもん。手繋ぐのも恥ずかしがっちゃってさ、そんなんじゃキスするのもいつになるのって感じ」 そこまで言うと、じゃ、と言って彼女は教室から出ていった。