「つまんなーいの。」


あたしが振り返れば、信じられないというかんじの表情を浮かべた龍牙。


「まじか…」


「お前、何者なんだよ…?」


あり、あたし一割で喧嘩したのにビビるか?


「さーあね。あたし秘密主義だから。」



〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪


あ、あたしの携帯。


「直人?どしたの?…いや、今繁華街…んーBAR閉まっててさ、ちょっとまとわりついてたもんを片付けてみた…みんな揃ってる?…あーはいはい。…迎え?…いやバイクだから大丈夫…ん、また後でね」


ったく…
直人は心配性だなぁ…

将来ハゲそうだ、かなりの高確率で。



「ごめんね、あんたたちとお話したいとこなんだけど。呼び出しかかってるから行かなきゃ」



と歩きだす。


つってもねー…どーせなんだけど。



「…お前の名前は?」


あたしは振り返ってニッと笑った。


「明日になれば嫌でもわかるよ。じゃーね、龍牙」


あたしは再び歩き始めた。