「当然あたしはつるむ奴も違う方向いったさ。少なくとも青龍には関わらなかったけどね。さすがに兄貴に迷惑かけたくなかったし。喧嘩して喧嘩して喧嘩して。ますますあたしの名前は売れて行く。正直、どうでもよくなってた。」
前の両親に言われた言葉。
『あんたなんか産まなきゃよかった』
その言葉、ほんとだったかもなぁ…
って思ってさ。
「ただ、ひとつだけ違ったグループがあって。それが…紅蝶だった。もともと頼入ってたし、顔を知らないわけでもない。だけど、組織のことを知ったら離れて行くんだろーなって思ってたのね。でも、あいつらは違った。絶対に裏切らなかったし、笑ってくれてた。」
それでほんとにちょっとずつだけど。
あたしは心開いたんだと思う。
「あたしがやっと落ち着いてきたときに、組織の仕事ででてたんだ。そしたら瑞季がさ、あたしの喧嘩してる姿をみたんだといきなり現れて。弟子にしてくれって。知るかって話でしょ?」
ほんとによくわかんない奴。
「ようは強くなりたいってことだったみたいだし。鍛えてたら、成長はやいことはやいこと。そんであたしが見込んで組織に入れた。あいつはあたし慕ってたし実力も申し分なかったし。人を惹きつける力があったから。条件はそれで十分でしょ?」
まぁこんなとこかな。
あたしに話せるのは。