月下美人







はぁ…
なんでこうも血の気が多いんろーね。








「その辺にしとこうか。」







倉庫に響いたあたしの声。


それで訪れる静寂もわずかだった。




「なんでてめぇに言われなきゃなんねーんだよ!!」



「部外者は口出しすんな!」




ちょっとカチーン。

でも我慢我慢。




「青龍に言ったんじゃないよ。あんたらのことは総長がみるだろ」


あたしはため息をついて



「頼?冷静でいられないなら帰っていいよ。邪魔だから」


あたしの言葉を頼は動きを止めたまま聞いていた。




「ここにきた目的を忘れるな」




あたしはそれだけ言って目をつむる。


直人はポンっと頭に手を置いた。





「櫻ー?話しついた。時間的にあと3分ってとこだな。」



兄貴が幹部室からでてきて、時計を見る。





そろそろ…か。




「じゃ、青龍は任せたよ兄貴。」


「あいよ。任せとけ」





あたしたちはスーツのポケットから出した黒のグローブを着用。
一応、ね。手の保護的な。




「…きた」




兄貴がつぶやく。
兄貴、すんごい耳がいいんだよね。
仕事のときすんごい楽ちん。