「おせーよ、櫻」


サキトが拗ねたように言う。


おせーよって言われてもね…



「青龍と話しつけるのに時間かかったの。」



あたしはバイクにまたがり、ヘルメットをかぶる。



「ひとまず、本家いこう。打ち合わせして青龍にいくってことで」



うちのマンションでもいいけど、組として動くなら、本家で打ち合わせしたほうが都合いいし。


みんなが頷いたのを確認して
エンジンをふかす。




「そんじゃま、レッツゴー」




あたしたちのバイクは
授業中の静寂を破って
走り出した。