「祠さん、今ね、私のお腹の中に赤ちゃんがいるんです。」 はにかみながらワシに報告をした。 「新一さんと私の大切な子―――… 身体が弱い私は無事に産めるか分からないとお医者様に言われたけれど…絶対に産みたいの。」 真剣にただひたすらワシに祈っておった。 だからワシは安産の神でもないというのに… それ以来娘さんは一度もここへ来なくなってしまったんじゃ… ―――――――――――