「桜…もう少しこっちへ来てくれる?」 お母さんは自分の隣を指差しおいでと手で示した。 「桜…私達の元へ産まれてきてくれてありがとう。」 お母さんは私を優しくぎゅっとしてくれた。 「お母さん……私、お母さんの子で幸せだよ…本当は幸せだって思ってたんだよ……あの時だって……本当は…」 お母さんの身体はあまりにも細くて……でも、懐かしくて優しい香りがして…… そこから私の意識はなくなってしまった。