お母さんは力が無い。だからぶたれた頬は痛くない。 心が痛かった。 「お母さんなんて知らないっ!」 「桜っ!」 私は走って病室を出た。 ドンッ 看護師さんとぶつかった。 「あっ……桜ちゃん!?大丈夫!?」 私は無言でその場を後にした。