――――――――――― ――――――――― ――――― 病院の建設により、祠は追いやられ、人々からの認識が薄れていき、供物も滞っていた時のことだ。 「祠さん。祠さん。」 優しく美しい声だった。 こんな雨の日でさえ、透き通る声をもった綺麗な女性が立っていたんじゃ。 「祠の噂聞いてここに来ました。やっぱりここに祠はあったんですね。」 噂じゃと?