「…久しぶり。もう外で会えないから話も聞けない。続き…話してよ。けっこう楽しみにしてたんだよね。」
フッと笑って話しながら、片方のホットレモンを渡した。
私のために買ってきてくれたのかと思うと、嬉しくなる。
冷え切っていた身も心もホカホカと温かい。
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ
「…何から…話しましょうか。」
のどが熱くなるのを感じる。
「君は、結構泣き虫なんだな。」
「…今日は謝らないでくださいね。」
―――――また泣いてしまったけれど、二人で笑い合えたからうれし泣き。
だったら少しぐらい、泣いてもいいよね。


