友達と花見がてら桜の木の下でお昼を食べた。


「日本人といったら、花見だよね!来年も一緒に食べようね。」
 

…春風がザァーと吹く。


「あっ、ハンカチ!」
 

 風の悪戯で飛ばされた私のハンカチ。
空高く舞い上がり、木の枝に引っかかってしまった。


登って取るわけにもいかず…。


その時、サッと木に登ってハンカチを取ってくれたのが彼だった。
ちょっとしたことだったけど、私が恋に落ちるのは早かった。


 目で彼を追うようになって早一年。長かったような短かったような。
まるで少女漫画のようなオチに自分でも笑ってしまう。