今日という日は、私にとって最悪な日。


ずっと好きだった男の子に告白もできないまま、失恋してしまった。私ではない女の子が、彼の彼女になったから…。


 授業になんて出たくなくて、中庭にある一本の木の下へ行ってみる。
そこは日が当たって気持ちの良い所だった。


だから木の幹に背中を預け、目を閉じてみる。


冬の初めといってもやっぱり少し寒かったけれど、
日の暖かさがそれを忘れさせてくれた。


ふと、彼のことを思い出す。あれはちょうど桜の散り始めの頃だった。