「……親「隼人」


俺がまた親父の名前を呼ぼうとした時、俺の名前を呼ぶ親父の声が重なった。




「……迷惑なんだよ」

「――…!!」

「俺が近所を歩くと、コソコソと言われ、避けていくんだ。おかげで会社でも……っ」



親父のこんな辛そうな顔は、お袋が死んだ時以来だ。



「――…っ!」

何でなんだよ…。
何もしらねぇ俺が…、何で…っ!



「…………出ていってくれ…」

「…………はぁ!?」

「お前のせいで、人生をめちゃくちゃにされたくない。出ていけ。今後一切、俺の目の前に現れるな…!」



そう言って、親父は俺を勢いよく家から追い出した。