二重人格君と、秘密の同居始めました。






「……ほら、帰るよ」


私は立ち上がり、ヨッシーを自宅へと促した。


「俺、先輩ん家にいていいんですか?」

「………」

小さく頷く私。


「でも、最初嫌がってたじゃないですか。それでも、いいんですか?」


「………//」


恥ずかしくて声が出ない私は、ただ頷くだけ。



「先輩、何か言って下さいよ。何も聞こえないです」


暗闇では、頷く程の小さな動きでも分からないみたい。


「………」



ん…?
でもでも、月明かり出てきたし、私はヨッシーの顔丸見えなんだけど。



「……早くしろよ」

「…!」


コイツ…!!
絶対見えてるよ!!