外を見ると地面に打ち付けるような雨が降っていた。



「……ヨッシー…!」



ふと浮かんだ、彼の顔。



「…ちょっと!小梅どこ行くのっ……」



私はお母さんの言葉を最後まで聞かずに家を飛び出した。



「はぁ…はぁ……」


ヨッシーどこに行ったの…!?

こんなに酷い雨なのに…、凍え死んじゃうじゃん…!



雨が痛い。
冷たい。
視界が眩む。


私の様子を嘲笑うかのように、雨が身体に打ち付ける。




「……ヨッシー!!!」


雨の音でヨッシーを呼ぶ私の声が消え去ってしまう。