「くそっ……ダサすぎるだろ、俺」


―ガッ

俺は自らの顔を痣が付くくらい殴った。



ただ、スッキリしたかった。

さっきの記憶を消したかった。





―俺…何で、あのタイミングで意識が戻ったんだよ。

あのまま戻らなかったら、俺はこんな想いをせずにすんだのか…?


…………まさか、もう一人の俺が、操っているんじゃねぇの―?






俺は頭が痛くなる程考え、白崎先輩の家に帰る気もなれず、公園のベンチで腰を下ろした。



――そして、俺はいつの間にか眠っていた。