「………俺、そろそろ戻ります。先輩も戻った方がいいです」

「っえ…!?うん…」



私は腰をあげ、ヨッシーの後ろをついていく。




「ヨッシー、なんで悄気てるの?」

「…っ!!」


私がそう言うと、ヨッシーは反応するように動きを止めた。




「……ヨッシー?」


小刻みに震える彼の拳を見つめ、再び呼びかける。




「……いちいち苛々すんだよ、お前」



「――…っえ?」



ヨッシーが荒々しく吐き捨てた言葉を理解出来ず、私はその場に立ちすくむ。


階段を降りて行くヨッシーの足音を聞きながら。