二重人格君と、秘密の同居始めました。








「先輩、ちょっといいですか?」

「!!!」


廊下で待っていたのは、ポケットに手を突っ込んで少し眉間にシワを寄せたヨッシーだった。



「どうしたの?」

「……ここじゃあれなんで、屋上…行きません?」

「…あ、うん」


静かに喋るヨッシーを不思議に思った後、私は彼の後ろをついていった。



屋上に向かう途中、授業の始まりのチャイムがなったけど「サボりますよ」そう言うヨッシーに、何故か私は反抗できなかった。



―屋上に着き、爽やかな風が私たちを包む。



「―で?どうしたの?」

そう聞いた後、一瞬の沈黙が流れた。


「…先輩、誰が好きなんですか?」

「……へっ…?」

ヨッシーのまさかの発言に、間抜けな声が出てしまった。