その衝撃で我にかえる。

「お前ばかぢゃないの。」

男はそのセリフを吐き捨て
去って行った。

なんだか放心状態で動けず
ぼーっとしていた。

その時携帯電話が鳴る。
博人さんだ…。

「はい…」

急に、しゃべったせいか声が
途切れそうになった。

「どうかしたの?」

博人さんは驚いている。

「な、何でもないです」

その時目から一筋の涙が溢れた。

「そっか。明日仕事入ったから。
いつもの人」

仕事の話しかあ。
涙は止まらない。

後ろでは女の声がした。
「わかりました。」

私は電話を切った。

私だけ一人ぼっちー…

止まらない涙をながしながら
私はとぼとぼと重い足取りで
家に帰った。