進路も決まり、みんなそれぞれの道に向って頑張ってる。


あたしはというと…


志望校は清流高校一本にして、まぁそれなりに勉強してる…つもり。


『おいっ!塩谷ちょっと来て!』


ホームルームが終り帰ろうとしたら担任から呼び出し。


『はぁい。』


なんだろ?


ちづるを教室に残してあたしは担任と職員室に入る。


『先生なに?』


呼び出された意味がわからないあたしはハテナマークを浮かべながら担任にたずねる。


『お前さ…清流高校しか受けないの?』


先生はあたしに気を使うように言う。


『はい…なんでですか?』


サッパリ意味がわからないあたし。


『お前の成績ぢゃ危ないわ。もぉひとつ受けたらどぉかな?』


思いがけない担任の言葉にあたしは絶句…。


そうだった!!


あたし…バカなんだ!


ちづると一緒に行けるって決まったわけぢゃないんだ!!


忘れてたぁ!?


今から頑張って大丈夫なわけ?


ぎゃ~~~!?


『死ぬ気で勉強したら望みはゼロぢゃないけどな!まぁもう一つ受けた方がいいかな。』


テンパるあたしに先生は、優しいような優しくないような言葉をくれた。


抜け殻状態のあたしは言われるままに、ちづるの家からはけっこう離れた場所で、あたしの頭で入れる高校を志望校に追加して教室に戻った。


『遅かったね~!先生何て?』


ちづるはあたしのカバンを持って駆け寄って来る。


『あたし、ちづると一緒に清流高校行けないかもだよぉ…』


半泣きのあたしの声にちづるは慌てる。


『なんで?先生にそぉ言われたの?』


ちづるは心配そうにあたしの顔を除き込む。


『死ぬ気で勉強しないと無理だって…』


あたしは溜め息をつきながら言った。


『なぁんだ!だったら死ぬ気で勉強したらいいって事ぢゃん!?』


予想外のちづるの発言にあたしはビックリ!


『あたしも一緒に死ぬ気で勉強するから、あおいも一緒に清流高校目指そ!ねっ?無理ぢゃないんだから!頑張ろっ!?』


ちづるのコノ顔は本気だ。