小さな宝物

――コンコン――


『はぁ~い』


あたし達が緊張しながら生徒会室をノックすると、中からは弘君の声がした。


『失礼しまぁす』


ちづると声を揃えてドアを開けた。


『よぉ!ちゃんと来たぢゃんか~優秀だな』


弘君は目の前のソファに座ってニコニコしながら行った。


『あれ?弘君1人?』


『おぅ!だいたいいつも俺が一番だな』


ん~こうして2人の会話眺めてても、やっぱりちづるの好き好き光線は弘君には届いてないみたい。


ちづるの恋も難しそぉ。


―――ガラガラ―――


『あら?1年生~?珍しい』


ドアが開いて振り返ってみると…!?


美人さん!!


『おぅ松本!今日は早かったなぁ』


松本さん…か…先輩だよね?それにしても綺麗な人だなぁ~細いしまつげ長っ!!


『今日は部活休んぢゃったからね~用事あるからすぐ帰るよ!祐君は?』


『あ~もぉ来るんぢゃね?』


『ふぅん…あっ!ねぇ先生、この子達は?』


『こいつら1年の生徒会立候補』


『え~!!ホント!毎年推薦かくじ引きなのに~』


あたし達は弘君と松本先輩を交互に見ながら会話を聞いていた。