そぉだった!今日は見学に行くんだ~!
『何よその顔は!まさか忘れてたの~?会長を忘れるなんて薄情者ね』
『違うよ~ちょっと考え事してたんだよ!』
『はいはい。行くよ』
『ちょっとちづる~!』
ちづるは先頭をきって歩いて行く。あたしは早歩きでついて行った。
『ね~ちづるは生徒会に入るの?』
生徒会室までの道のりはけっこう遠い。あたしはちづるに追い付いて、並んで歩きながら何気に聞いてみた。
『え?ん~あおいが入るんなら別にいいかな。会長優しそうだし』
『あたしの為?』
『そりゃ~あおいの為でもあるけど…それだけぢゃないよ!』
『弘君が顧問だから?』
『…!?』
とうとう聞いちゃった。
ずっと心で妄想してた事…聞いてしまった。
ちづるからの返答はなくて、あたしはちづるの顔を除き込んだ。
『顔…真っ赤ぢゃん』
『う…何よ!いいぢゃん!』
『ダメなんて言ってないよ~もしかしてって思って聞いただけだもん』
『やっぱバレバレかな?』
『いや~どうだろ…あたしはちづるをよく知ってるからよけいかな?まっでもさ!弘君絶対鈍いって』
『え~?平然としてたつもりなのに!ショック』
『あたしには隠し事できないんだって!いいぢゃん弘君!あたしは応援するよ~』
『…ありがとぉ』
いつも冷静なちづるがホッペを赤くして照れてる。
可愛い!
やっぱりあたしが男の子だったら、ちづるに惚れるな!
そっか…ちづるは弘君が好きなんだ!
ちづるには会長の事でいつも協力してもらってるし、あたしも協力しなくっちゃ!
あたし達は特に会話をすることなく、窓から見える景色を眺めながら歩いた。
するとあっという間に生徒会室に到着した。
