『まだ会長の事そんなに知らないし、ただ憧れてるだけだもんね?』


半泣きのあたしを見てちづるは的確なフォローを入れる。


やっぱりちづるは好き!


『そぉだよ弘君。』


あたしはちょっと強気で言い返す。


『悪かったよ~!お詫びに良い事教えるからさ~』


弘君は半分笑いながら、また、ごめんねってウインクするんだ。


『良い事…?』


あたしとちづるは首をかしげた。


『俺、生徒会の顧問なんだ!』


弘君は自慢げに言うとソファにどぉ~んともたれかかった。


『だから何よ~それって良い事なわけ~?』


ちづるは笑いながら弘君の肩を叩く。


生徒会の顧問か…


だからさっき会長は弘君の所に来たのか。


なるほど!


でも…まてよ?


確か、入学式の日の挨拶で、弘君はバスケ部の顧問だって言ってたような…?


『いっぱい掛け持ちして大変なんだね。』


あたしは素直に同情して言った。


『先生~ドア開けたまま何騒いでるんですか?廊下まで話筒抜けですよっ』


この声は!!


あたしが振り替えると会長が笑いながら生徒会室に入って来た。


きゃ~!!


会長だぁ!!


てかっ!!話筒抜けってどこからっ?


もしかして会長聞こえてた!?


『君達は昼前の子達だね~なに?田中先生のファンなわけ?この先生はやめときなよ~』


会長は爽やかな笑顔で話しかけてくる。


『そうなんです!あたし達弘君のクラスで~』


ちづるは会長に話を合わせてくれてた。


きっと…会長の言葉から、会長が好きだっていう会話は聞かれてないだろう。


よかった。


それにしても…会長の笑顔って素敵!


『こいつら生徒会に興味あるんだって!』


弘君はボーっとしてるあたしなんてお構いなしで突然口を開く。


『あっ!そぉなんだ!生徒会に立候補してくれんの?』


会長はにあたし達を見て嬉しそうに言う。