『ちづる…あたし会長のこと好きかも』


あの後、教室に戻ったあたし達。会長について話てたらあっという間にホームルームで、あたしはちづるの背中に話しかける。


『だぁかぁらぁ~!わかったってば!さっきから何回言うのよ』


ちづるは溜め息をつきながら、あたしの方を振り返って言う。


『だってぇ…』


あたしはまだ聞いてほしいといわんばかりにちづるの背中をペンでつつく。


『わかったってば!また後で聞くから…』


ちづるはめんどくさそぉに小声で言った。


『こぉら~大谷!塩谷!真面目に聞けよ…お前ら私語が目立つぞ!ちょっと放課後俺んトコ来いな』


弘君は笑いながら怒ってる…


あたし達目つけられてるな…きっと。


『え~弘君マジ!!あたし達今日予定あるんだけど…』


『弘君て呼ぶなって!先生だろ~先生!!』


『いいぢゃん!弘君の方が呼びやすい~』


『お前な~俺一応教師なんだぜ~?』


教室に飛び交うちづると弘君のやり取りにクラス全員が笑ってる。


ちづるはいつもクラスの中心だ。


中学生の時から、そんなちづるが羨ましかった。


ちづるの性格はまっすぐだから思った事は何でもすぐ言うし、何にたいしても積極的。


モチロン恋にも…


ちづる…弘君のこと気に入ってるのかな?


賑やかな空気のままホームルームは終了し、みんな部活や家に帰って行く。


あたし達は言われた通り、ホームルームで使った黒板を消している弘君のトコに行く。


『弘君来たよ~』


ちづるが言う。


『おぅ!ちょっと待ってな~』


弘君は黒板を消し終わると、自分の荷物をまとめながらそう言った。


あれ?話あるんぢゃないの?


『弘君…話は?』


あたしは思わず聞いてしまった。