そして、草木も眠るような真夜中。


あたり一面が明るくなり、月の方から馬車に乗った人物がやってきました。


「かぐや姫様を迎えに来た。抵抗しても無駄だ。早くかぐや姫様を渡すんだ」


月の住人がそういうと、千尋が前に出て言いました。


「かぐや姫様は渡せません。ですので、私が代わりに行きます」


月の住人はしばらく悩んだ後、言いました。


悩んでいる間千尋達は、固唾を呑んでその場を見守っていました。


「......姫様も、随分今の暮らしになれてしまった。

代わりがいるのならそれでいい。お前を連れて行く。


さぁ、馬車に乗るんだ」


千尋は大人しく馬車に乗ると、かぐや姫達に手を振りました。


「千尋!ありがとね!」


かぐや姫はそう言ってニッコリと笑いました。



【かぐや姫改造終了】